
子どもに「公文式」をやらせている家庭は耳にはするけど、自分はやったこともないし、実はあまり知らないんだよね。
実際どんな教室なんだろう?特徴やメリット・デメリットがあるなら知りたい。
子どもに「公文式」をやらせている家庭は耳にはするけど、自分はやったこともないし、実はあまり知らないんだよね。
実際どんな教室なんだろう?特徴やメリット・デメリットがあるなら知りたい。
…という方向けの記事です。
ぼくも「公文式」未経験者でして。



どんなものか知りたいと思い、『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』を手に取りましたよ。


読み終えた感想は、ずばりこれです。
自分への備忘録含め、以下をまとめますよ。
- どんな人が書いたか(著者)
- そもそもどんな本か(内容や要約や感想)
- どんな人にオススメの本か
それではいきましょう!
『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』の基本情報


一言で言えば、公文式を知らない人向けの「公文式の取扱説明書(口コミ・体験談付)」です💡
著者・出版社・出版日など
タイトル | なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか? |
著者 | おおたとしまさ |
出版社 | 祥伝社 |
出版日 | 2017/2/2 |
著者:おおたとしまささんのプロフィール
おおたとしまささんのプロフィール概要は以下のとおり。
育児・教育などのテーマで著書・講演多数の方でして、ご存知の方もいるかもです。
- 育児・教育ジャーナリスト
- 麻布中学・高校卒業→東京外国語大学英米語学科中退→上智大学英語学科卒業
- リクルートで雑誌編集
- 心理カウンセラーの資格、中高の教員免許、私立小学校での教員経験あり
- 2005年に独立後、育児誌、教育誌、妊婦誌、旅行誌などのデスク・監修を務める
- オフィシャルサイト:http://toshimasaota.jp
当ブログにも頻出の方でして、関連記事ですと以下ですよ。
子育て本はいくつか記事を書いていますので、ぜひご参考ください💡
商品の概要
次のとおりでして、やや長いですが引用しますね。
東大生の3人に1人は公文式に通っていたという調査結果がある。著者がかつて行ったインタビューでは、偏差値最高峰の東大医学部生の3人に2人が公文式の出身だった。これは何を意味するのか? 斬新な視点から数々の学校や塾を論じてきた教育ジャーナリストが、本書では「どうして公文式で学力が伸びるのか?」「どんどん進む子とやめてしまう子の違いは何か?」に切り込んだ。 水色の「KUMON」の看板は、日本全国どこの街でも見ることができる。評判は海を渡り、今や49の国や地域にまで 教室が広がっている。世界で最も有名な学習メソッドの強さの秘密と意外な弱点が、今、明らかになる。
Amazon『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』 商品紹介欄より引用
『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』の感想


強く印象に残った内容は以下のとおり。
「ザ・公文式初心者向け」という内容でして、上から順番に深掘りしますね。
- 「公文式」の概要
- 「公文式」の教え方のスタイル
- 「公文式」のメリット・デメリット
公文式の概要
- 創始者は公文公(くもんとおる)
- 『公文式算数の秘密』がブレイクのきっかけ
- 実は公文はグローバル企業
上から順に取り上げましょう 💡
創始者は公文公(くもんとおる)
「公文式」を作った創始者は、なんと公文公(くもんとおる)さんです。
初耳でしたが、フルネームの漢字がまさか、です…!
どうやらこんな感じの人だったようですよ。
- もともと勉強嫌いだが、算数は得意
- 通った中学校が「自学自習」推奨、先取り学習の方針
- 戦争では満州生活も経験、得意の数学を生かし帳簿付けなどを担当
- 戦後は先生となり、生徒の学力をあげることに注力
- 息子への教育実績を踏まえ、教室を開業、現在の公文式が誕生
『公文式算数の秘密』がブレイクのきっかけ
「公文式」の知名度を一気に押し上げるきっかけが1974年の『公文式算数の秘密』の出版です。
当時で、30万部のベストセラーを記録したというのだからその凄さがわかるというもの。
子どもたちを秀才にするのをはばんでいるのは、多くの場合、ほかならぬ母親たちである
この言葉が、高度成長期の企業戦士を支えた専業主婦の母親の「不安」と「期待」を鷲掴みしたそうです。
結果、教室数・生徒数ともに倍々ゲームで増えたんですね。
実は公文はグローバル企業
「公文式」は、実は「KUMON」としてグローバルに名が知られています。
詳細はこちら。


少し長いですが、引用してご紹介しましょう。
ルーズリーフに鉛筆で書かれた計算問題から始まった公文式は、今や年間売上約900億円を超える巨大事業体に成長した。その大半は本業である教室事業の売上だ。現在国内学習者数は約151万人、教室数は約1万6300教室、教室指導者数は約1万4500人。海外学習者数は約276万人、教室数は約8400教室、教室指導者数は約7800人。海外教室事業の売上はグループ総売上の半分に迫る。



国内学習者と海外学習者でいえば、海外のほうが多いんだね…!
「公文式」の教え方のスタイル
以下の順序で解説します。
- 「自学自習」「どんどん先へ」の勉強スタイル
- 「公文式」の教材
- 「公文式」の月謝
「自学自習」「どんどん先へ」の勉強スタイル
かなり特徴的です。
「自学自習」と書いて、塾なのに「基本、教えない」というスタンスを貫いています。
- 何歳から初めてもOK
- 扱う教科:算数、数学、英語、国語
- 通う頻度:週二回
- 行く時間:決められた曜日なら何時に行くも良し
- 帰る時間:その日の課題が終われば何時に退室するも良し
- 教室での滞在時間は1教科あたり30分前後
- 先生は教えない「自学自習スタイル」
- 学校の学習指導要領や学校の授業進度は気にしない
- 進められる子は、自身の学年に関係なくどんどん先へ
スムーズに自学自習の軌道に乗せるために、最初は自分の学年よりも半年から2年前の段階の教材から始めさせて「教えてもらわなくても自分でできるかも」という自信をつけさせるのだそうですよ。
「公文式」の教材
全教科プリントでの学習を基本としています。
- 全てA5サイズのプリントで、4つ穴のルーズリーフ形式
- 例えば、算数・数学は、全28教材5470枚
- 1日あたりの取り組むプリントは1教科あたり5枚〜10枚程度
- プリントには取り掛かる時間&終了時間を記入
- 解き終えたらその場でスタッフに採点してもらう
「公文式」の月謝
以下、一人あたりの月謝です(1教科の場合)。
- 小学生以下:7,700円(税込) ※東京・神奈川以外は7,150円
- 中学生:8,800円(税込) ※東京・神奈川以外は8,250円
- 高校生:9,900円(税込) ※東京・神奈川以外は9,350円
正確な情報は、公式サイトでご確認くださいね。



日本だと比較的安価な公文式ですが、海外での月謝は現地の物価価格からすると安くないんだって。
「公文式」のメリット・デメリット
本書を読んで、ぼくが感じた「公文式」のメリット・デメリットは以下のとおり。
公文式のメリット
これは実際に本書に書かれている内容ですよ。
- 学習習慣が定着する
- 計算が早くなる
- 何学年も先の学習ができる



ぼくがこの中で一番いいなと思うのは「学習習慣の定着」です。
物心つくまえにこれを身につけてもらうのは後々生きてくる気がするんですよね。
公文式のデメリット
ある種マシンのように計算問題に向き合い、パターンを身につけ・当てはめを繰り返すからでしょうか。
以下の記載がありました。
- 試行錯誤が苦手
- 一度解いた以外の問題を解くことが苦手
- パターン学習を重視しているため、正答できるが、理解していないことが多い
公文式出身者の共通の欠点として「ミスは先生に指摘してもらうものという意識」も出てましたね。
「常に時間を意識しながら計算し、答えが出たら先生にみてもらう」ゆえに、見直しが苦手な子もいるのだとか。
『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』はこんな人に読んでほしい


既に「公文式」について何らか意識をお持ちの親御さん向けの書籍ですね。
- 「公文式」について知りたい人
- 「公文式」を子供に習わせようか迷っている人
- 様々な学習塾を比較したい人
1点、朗報です。
書籍では、「学研」や「ガウディア」、「花まる学習会」「玉井式国語的算数教室」との比較があります。



「低学年向け学習教室を通わせたいけど、どこがいいのやら…」と悩む親御さんには役立つ情報が多いはず。
ぜひお手に取ってみてください^^
今回は以上です。
ほんだらのー!

