
少し前にTBS系列「林先生が驚く 初耳学」で『おカネの天才の育て方』っていう本を紹介してて読んでみたいんだけど、どんな本なんだろう?
…そんな方向けの記事です。
ぼくは、林修先生の「教育費は子どもにも負担させたほうがいい」というコメントで興味を持って、秒でポチりまして読了しました。



子育て家庭にとってバカにならない教育費やお小遣いなどの話も豊富でいろいろと考えさせられた……
自分への備忘録含め、以下にまとめますよ
- どんな人が書いたか(著者)
- そもそもどんな本か(内容や要約)
- どんな人にオススメの本か
それでは行きましょう!
『おカネの天才の育て方』の基本情報


著者・出版社・出版日など
タイトル | 「おカネの天才」の育て方 |
副題 | 一生おカネに困らないために、親が子供に伝えるべき「おカネの話」 |
著者 | ベス・コブリナー |
出版社 | 日経BP |
出版日 | 2018/1/13 |
著者:ベス・コブリナーさんのプロフィール
ずばりこんな方です。
多分、アメリカではすごい人です。
- アメリカにおけるパーソナルファイナンスの第一人者、ブラウン大学卒
- 2010年にバラク・オバマ大統領から金融教育諮問委員会のメンバーに指名される
- 子供の年齢に合わせた20の教訓を提供するこのサイトを運営
商品説明
イントロダクションには次のように紹介されてます。
おカネの話題が出るだけで不安になったり、ビビッてしまう親も多い。親自身が、おカネの扱いが下手すぎることを恥じていて、子供に自分のダメダメぶりを知られたくないと思っていたりする。それなりに経済的にきちんとしていても、おカネについて話すのはちょっと気がひけるという親もいる。おカネについてまったく話さない親も少なくない。そこが問題だ。子供がおカネをどう扱うようになるかに最も大きな影響を与えるのは親なのだ。それは研究でも明らかになっている。だから、子供が学校に入学する前に、おカネの話をした方がいい。ケンブリッジ大学の研究によると、おカネの管理に役立つ習慣の多くは、7歳までに決まると言われる。
この本は、親が子供に教えるべきおカネの話だ。あなたの子供が3歳でも23歳でもかまわない。子供の年齢層を6つに分けて、各章で教えるべきことを書いている。就学前、小学生、中学生、高校生、大学生、そして社会人。おカネの基本知識はもちろん、おカネにまつわるさまざまなトピックについての「ここだけの話」もある。
本書内に「おカネの天才」を育てるコラムも載っており、以下です。
- 子供に教えなくていい7つのこと
- お菓子を食べなかった男の子:小銭を貯金して大金にした話
- お小遣い制がうまくいく5つのポイント
- 3種類の超安全な貯蓄口座
- 子供が大きなおカネをもらったとき
- 高校生がアルバイトをする時の4つのルール
- 賢く就活する方法
- しつけとカード:子供に一番いいのはどのカード?
- クレジットカードに正しく向き合うための7つの原則
- 子供におカネを貸すときの注意点
- おカネをどこに投資する?
- 宝くじに当たるよりもありそうなこと
- 子供が従うべき10の投資ルール
- おカネでいい成績は買えない
『おカネの天才の育て方』の感想


強く印象に残ったパートを、一部内容を引用しながら、4つご紹介しましょう。
学費は子供にも負担させた方がいい
まずは林先生が言っていた内容です。
大学の学費を全て親が負担している子供の評定平均は、自分が少しでも負担する子供よりも低い。なぜそうなのかはわかっていないが、大学教育に子供自身がおカネをつぎ込んでいれば、そこからなるべく多くを得ようとやる気になるのだろうと思う。その点からも、子供に少しでも大学の学費を負担させる方がいい。
自分の感覚としても完全同意ですね。
英語だとかビジネススキルを学ぼうと思った時に、身銭を切った方がやる気になるのと同じ原理かなと思っています。



ただ、だからといって子供にどう学費を負担させればいいのか…。やはり貸与型奨学金でしょうか?でも、ぼくは奨学金では特にやる気が変わらなかった自信があります笑
親の年収は教える必要はない
書籍の比較的前半にこんなくだりがありました。
子どもに教えなくていい7つのこと
- 収入
- どちらの親がより稼いでいるか
- 退職年金講座の貯蓄額
- 親戚の誰それがケチだとか金持ちだとかヒモみたいだとかいう話
- ベビーシッターやお手伝いさんや家庭教師にいくら払っているか
- プレゼントにいくら使ったか
- 学費の不安
「親がいくら稼いでいるか」は、普通の家庭は教えているもんなんですかね?
ちなみに、ぼくの場合は、親から直接教えてもらったことはないですね。
ただ、何らかの書面に親に年収を書いてもらう欄があって、その値を見て何となく察していました。
いずれにせよ、親と面と向かって、膝と膝を付け合わせて、話し合ったことはないですね。
「プレゼントの金額がいくら」は伝えたことはないものの、



高かったんだからな
は言ってしまったことはあります。
本書によると、「贈り物の価値は値段じゃない」と書かれてますね。
親の3分の1が子供の貯金箱からおカネをくすねている
続いてはこんなくだり。
親への注意:子供の貯金に手をつけない
子供のおカネに手をつけないなんて当たり前と思われるかもしれないが、これは言っておきたい。私の友人の夫は昔、現金が足りなくなると子供の寝室に忍び込んで貯金箱をあさっていた。そして、1日か2日後、子供が気づく前におカネを返していた。一度返し忘れたコトがあって、娘がアイスクリームを買うために貯金箱を開き、泥棒に入られたと思ってギャーと叫び始めた。(中略)あるアンケートによると、親の3分の1は子供の貯金箱からおカネをくすねたことがあるらしい。
親のうち、3人に1人は子供の貯金箱から泥棒してるなんて笑
職場で子供がいる同僚と話す話題がなくなったときにはいい質問になりそうです笑



しかし、子供にとっちゃたまったもんじゃないね。
家事は手伝わせた方がいい
続いてはこちら。
就学前から20代の中頃まで子供の成長を追いかけたミネソタ大学の研究によると、学位を取ったり、仕事に就いたりといった人生の大切な節目に到達できるかどうかは、幼い頃に家事を手伝っていたかどうかがひとつの要因になると言う。
これは、どの程度のお手伝いなのかというのは、本書をご覧いただいて…かもです。
一方で、我が家の子供たちのお手伝いの量や質が、他の家庭と比較してどうこうってのは分からないですね。
『おカネの天才の育て方』の感想|まとめ
この本を読んで思いましたけど、子供におカネについて教えるって難しいですね。
大人にとって当たり前のおカネのあれこれが、いざ子供相手となると説明に窮するというか、、決済手段が多様化して、現金を使う機会がどんどん無くなって銀行に行く必要もなくなってきたら、一層説明が難しくなるかもです。
もはや、自分で体験して、痛い目見ながら学んでいくほうがいいんだろうなとも。



よく「金融教育や経済教育を学校の教育カリキュラムに盛り込むべき」な意見がありますよね。ぼくも100%同意ですが、家庭環境も違う中で、教える難易度も一定高いんだろうなと思いました。
そう考えると、やはりおカネの教育は家庭で行う説。
『おカネの天才の育て方』はこんな人に読んでほしい


ぶっちゃけ、日本国民みんな読んで損しない内容ですが、
なぜなら、おカネの知識や教養がダイレクトに子供の将来につながるから、ですね。
そして、子供の将来が気になるならば、中学受験を描いた漫画『2月の勝者』もお楽しみいただけるかもです。
ご参考までに、感想のまとめ記事は以下です。
最後に本書内の、「おカネの天才」を育てるコラムの一例をご紹介して終わりにします。
ほんだらのー!